リストラした従業員を派遣社員として受け⼊れることは可能か

派遣社員としてであれば役⽴ちそうな従業員がいるのですが、リストラした従業員を派遣社員として受け⼊れることは可能でしょうか。

離職後1年以内の元従業員を派遣社員として勤務させることはできません。

派遣会社が、離職して1年以内の元従業員を派遣労働者として離職先に派遣することは禁⽌されています。

また、同時に派遣先も、離職して1年以内の元従業員を派遣労働者として働かせることが禁⽌されています。

これは、直接雇⽤していた従業員(正社員や契約社員など)を派遣社員に置き換えることによって、その従業員の労働条件が切り下げられてしまうことを防⽌するためのルールです。

離職直後の元従業員を派遣社員として受け⼊れることができてしまうと、同じ従業員を、期間を空けずに正社員から派遣労働者に転換させることが可能になります。

このような従業員の意思に反した労働条件の低下を防ぐために、離職した元従業員の受⼊れに制限が設けられているわけです。

したがって、今回のようにリストラした従業員を派遣社員として受け⼊れる場合には、離職から1年を超えた期間が経過していることが必要になります。

ただし、例外として、60歳以上で定年退職した⼈の場合は、離職後1年以内であっても、元の職場において派遣労働者として働くことが可能になっています。

また、派遣先が、離職して1年以内の元従業員とは知らずに派遣労働者として働かせていることに気づいた場合は、その時点で派遣会社に知らせる義務があります。