派遣労働者の安全衛⽣管理について派遣先企業が⾏う届出や⼿続きもあるのでしょうか。
派遣先は派遣労働者の就業に伴う安全・衛⽣管理について責任を負います。
派遣先企業は、派遣労働者に対し直接指揮命令を⾏い、また労務提供の管理を⾏っていることから、派遣労働者が円滑に業務を遂⾏できるよう、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの防⽌など、快適な就業環境を確保するよう努める必要があります。
また、派遣先企業は派遣労働者の就業に伴う安全管理および衛⽣管理について事業者責任を負うことになります。そのため、派遣先企業は、安全衛⽣管理体制の整備や派遣労働者の健康を確保するための措置、安全衛⽣教育の実施等を⾏わなければなりません。
派遣先での就業状況に応じて労働保険や社会保険に加⼊させる義務は派遣会社（派遣元）の仕事ですが、派遣先企業は受け⼊れる派遣労働者について、労働保険・社会保険への加⼊が適切になされているかを確認する必要があります。
労働保険・社会保険の加⼊を必要とする労働条件で派遣労働者を受け⼊れる場合に、当該派遣労働者が、正当な理由なく保険に加⼊していないときには、派遣会社に対し保険へ加⼊するよう求めたり、あるいは保険に加⼊している派遣労働者と交代するよう求める必要があります。
派遣社員が派遣先で就業中に労災事故にあった場合、派遣元企業の下で労災保険の給付を受けますが、派遣元だけでなく派遣先企業も死傷病報告を労働基準監督署に提出することになります。