パートタイマーの契約を短期にして、年休の付与を回避できるのか?

パートタイマーの契約を短期にして年休の付与を回避したいと思っていますが可能でしょうか。

労働者との合意により6か⽉継続して勤務しないという雇⽤契約を結ぶことで、年休の付与を回避できます。

まず、契約期間については、そのパートタイマーと使⽤者との間に合意があれば、1か⽉、3か⽉といった短期の労働契約とすることも可能です。

次に、年次有給休暇はそもそも「6か⽉継続勤務し、全労働⽇の8割以上出勤した場合」に与えることになっていますので、3か⽉で契約満了となる者には、年次有給休暇を取得する資格がないということになります。

ただし、「継続して勤務している」かどうかは、単に契約書で定められた期間で決まるわけではありません。

勤務の実態を考慮して判断します。

契約期間の満了時に同様の契約を反復して継続する場合はもちろん、契約満了と再契約の時期が極端に近い場合も、契約の前後を通じて継続勤務と認められることもあります。

たとえば、当初は3か⽉という労働契約をしたとしても、契約満了後に連続して同様の労働契約をするのであれば、原則として⼆度⽬の更新の時点で年次有給休暇の取得が認められることになります。

年次有給休暇は、労働者の権利ですから、使⽤者は付与を前提に雇⽤すべきでしょう。もっとも、パートタイマーに付与される年休の⽇数は、継続勤務期間の⻑さに応じて決定されますが、⼀般に、通常の社員よりも短い⽇数が付与されます。