有期労働契約で、勤務時間を減らすことを更新条件とする契約は有効なのか?

勤務時間を3分の2に減らすことに同意することを更新条件とされたのですがこのような契約は有効なのでしょうか。

解雇権濫⽤の法理を類推適⽤して、有効性が判断されます。

有期労働契約の労働者は、更新時に使⽤者側から労働条件の変更を提案されることがあります。新しく提⽰された労働条件が許容範囲内のものであり、労働者側が納得できる内容である場合には問題ありません。

しかし、今回のケースのように、労働条件を⼤幅に変更する内容であり、さらに、「新条件を飲めないならば契約は更新しない」と使⽤者側が通告しているような場合には、「条件付きの雇⽌め」の事案であるということができます。

条件付きの雇⽌めには、解雇権濫⽤の法理が類推適⽤されます。

したがって、その労働条件の変更に、やむを得ない合理的な理由があると認められない場合には、条件付きの雇⽌めの有効性は否定されることになります。

また、当該労働者の労働条件を低下させる前に、事態を回避するための努⼒が尽くされていないと判断された場合にも、条件付きの雇⽌めに効⼒は⽣じないことになります。

なお、これらの判断基準を検討した結果として、条件付きの雇⽌めの効⼒が否定された場合には、当該使⽤者・労働者間の契約は、従前と同じ労働条件で更新されたとみなされることになります。