「解雇」「退職」「辞職」はどのように違うのか

「解雇」「退職」「辞職」はどのように意味合いが違うのでしょうか。

会社側が⾏うのが「解雇」、労働者側が⾏うのが「辞職」です。

労働契約が解消されるすべての場合を総称して退職といいます。つまり、辞職、解雇も、退職の1つの形態だといえます。

使⽤者からの⼀⽅的な退職の申出が解雇です。

解雇には、普通解雇(解雇事由に相当する状態にある場合)、懲戒解雇(懲戒解雇事由に相当する⾏為をした場合)、整理解雇などがあります。辞職は、労働者が⼀⽅的に労働契約を解除することです。

⺠法では2週間前に申し出れば辞職が可能です(⺠法627条1項)。

その他の退職理由としては、

①定年に達した(定年退職)、

②休職期間が終了しても、休職理由が消滅しない、

③労働者本⼈が死亡した、

④⻑期にわたって⾏⽅不明になっている、

⑤リストラなどによる会社からの退職勧告を受け⼊れた(勧奨退職)、

⑥懲戒事由にあたる⾏為をし、退職を求められた(諭旨退職)

といったことが挙げられます。

なお、定年退職について多くの企業が60歳を定年年齢としています。

ただ、企業には65歳までの雇⽤確保措置の導⼊が義務付けられていることもあり、65歳を定年年齢とする企業も少しずつですが増えている状況にあります。定年後の働き⽅についてもあらかじめ考えておく必要があるでしょう。