昨今の保育では男性保育士もたくさん活躍しています。
かつては、「保母さん」という言葉の通り、女性中心という考えが強く、実際に人数的にも女性が圧倒的でしたが、最近では、男性の保育士さんの数も増えています。
しかし、悲しいことに、
「女の子のオムツ替えは男性保育士にはさせないで」
「男性保育士が娘を着替えさせているのが気持ち悪い」
といったひどいことを言う保護者が出てきます。
家庭内において、女の子のオムツ替えはママだけができて、パパはやってはダメということはあるのでしょうか。
園によっては、それを保護者の苦情と受け止めてしまい、男性保育士は着替えに関わらないよう対応しようとするところもあります。
そうなるとどうなるでしょうか。こんなことをすると、男性保育士が悲しい思いをするだけでなく、女性保育士の負担が大きくなり、園の運営にもゆがみが出てきます。ほんの少数の心ない人のために、保育の世界全体が振り回されていくというのは間違いです。
保育士は女性でも男性でも務まります。男性保育士は園のお父さんのような存在にもなるので、子どもたちからは人気があるのです。保育士に求められるのは、「人として」という面だけです。男性保育士の役割は、現場にとって女性保育士と同じく、たいへん重要な時代です。
そのためにも、昔の家族の風景のように男性や女性、年齢に限らず、いろいろな大人がいることが、子どもの育成の現場には必要なのです。