保育士のキャリア・パス
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保育士のキャリア・パスとして、クラス担任になり、次に乳児クラス(0~2歳)や幼児クラス(3~5歳)のクラスリーダーとなり、主任保育士となって、最後には園長になるという道があります。

また、園によっては主任保育士の代わりに副園長と呼んだり、そのポストを園長と主任保育士の間に置いているところもあります。

自治体が運営する公立の園の場合、主任保育士になるには数年間の勤務実績と試験の合格が、園長になるにはそこから主任の経験を積んで昇任試験に合格することが必要となります。

昇任試験の受験対象になったころ、「試験を受けて、ゆくゆくは管理職をめざしては?」と勧められたらどうしますか。

あなたにも、園長となって、自分の理想の園をつくりたいという想いがあるかもしれません。それに、試験を受ける受けないは、個人の自由ではあるものの、保育士が昇進をめざすことに対しての周りの雰囲気に、少し思うところがあるかもしれません。

「私は現場が好きだから、昇任試験なんて受けない」
「子どもが本当に好きだから、現場を離れずに生涯現場主義を貫きたい」
と思う保育士もいます。

もちろん、「いつまでも一保育士として現場にいることにこだわる」というのはカッコよく聞こえますし、そういう志望を持つ人もいることは理解できます。

ですが、頑張って昇任試験を受け、管理職になる人が、現場が嫌いかといえば当然そんなわけではありません。どこかその言葉から、
「大切な現場を離れて、そんなに偉くなりたいのか!?」
と言われているような気がして、胸がざわつくことがあるかもしれません。

もしかしたら、今まさに現場で保育士として働いている方のなかに、先輩との関わり方で悩まれている人もいらっしゃるかもしれません。

核として大切なことはすえつつ、引いた冷静な目で観察し、考えることはとても大切です。

また、複眼的に保育の現場を見ていくには、ときには、「現場から離れたところに身を置いてみる」ということも必要です。

一歩引いて見ることで、自分たちの悩みなんてありんこほどのちっぽけなものに映るときもあります。

離れたところに身を置いて、現場を見続けるということは、もっと大きな視点で学び続けるということになります。保育だけでなく、人としてのあり方、世の中の動きや地球全体のこと、どこでエラーを起こしているのか?といったことまで、すべてが学んで役立つことにつながります。

一箇所でうずくまって悩むのではなく、なんでも学ぼうとすれば、深い考え、気づきとなっていき、それをまた現場へと持ち帰ることができます。だから、ムダなことは何一つないです。

ムダと言われていることを、プラスに置き換えて吟味してみると、本当は必要なものだったと気づくことがあるはずです。

「ただ見てるだけじゃなく、観察力を研ぎ澄まして」、保育士としても、ものごとをただで見ないようにしましょう。

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