実はすごくむずかしい小さな子どもへの「ほめ方」
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小さな子どもをほめ過ぎることも注意が必要です。

過度にほめたり、ほめることばかりをし続けていると、小さな子どもは「ほめてくれなかった時」に敏感に反応するようになります。ほめてもらえないと、「なんで今日はダメなのだろう」と自己肯定感が揺らいだり、ほめられることだけをするようになるなど、「大人の顔色をうかがう」子どもになる可能性があるのです。

また、大人から「ほめられる」こと自体が、かならずしも子どもにとってうれしいものとは限りません。

たとえば、2歳の子どもが、トイレができると、「すごいね。できたね!」とほめると、子どもがそれが恥ずかしかったのか、そこから一切トイレに近づかなくなってしまうこともあります。

理由は一つではないし、いくつかの要因がかさなったのかもしれませんが、ほめることで子どもの行動に影響を与えてしまうのです。

たとえ2歳であっても、生理的なトイレという行為をほめられることは不快になるかもしれません。

もしかすると、他の子であれば、ほめられたことがうれしくて、そこから一人でトイレに行くようになるかもしれません。トイレだけでなく、ほめられたくて別のことにも意欲的になることもあるでしょう。

ただ、ここで言いたいのは、「ほめる」ということは、小さな子どもであったとしても、受け止め方が異なる、とても難易度が高い行為であるということです。

では、子どもをほめる時、どのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。

ここでは一つだけポイントをお伝えします。

それは、なにかができた・できるようになった、という「結果」をほめるのではなく、やろうとした・がんばった、という「プロセス」をほめることです。

具体的には、「トイレでおしっこできるようになったね」とほめるのではなく、「トイレでおしっこしようとしてすごいね」とほめてあげれば良いわけです。子どもがトイレに行ったそのきもちを「すてきだね」「挑戦したね」と言われれば、次にたとえうまくできなかったとしても、否定的に感じることはないはずです。

できたことをほめるのは、できなかったことにもフォーカスを当てることにつながります。つまり、「できてすごいね」というと「できなかった時の自分はほめられないのか」といった思いもついてきてしまうのです。

これは、大人目線でばかり子どもを見てしまっては、なかなか気づくことができません。大人の視点で子どもを評価したり、できることを期待するのではなく、「子どもが言われてどう感じるか」という視点をもちながら、上手にほめるようにしましょう。

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