小規模保育園の利点-異年齢保育(年齢のちがう子どもが育ち合う)
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小規模保育園は、ワンフロアで年齢ごとに部屋が独立していない造りが多くなります。

0歳児のほふく室は大人の腰ぐらいの高さのゲートなどで区画し、安全面を確保しながら、異年齢の園児が一緒の空間で過ごしているところもあります。ワンフロアで過ごすことで、当然、異年齢での関わりが見られるようになります。

異年齢保育は、子どもたちが「育ち合う」という観点で、とても意義があります。

日本では、小学校以降も続く「学年」単位が一般的です。

しかし、教育が進んでいる欧米では、異年齢での縦割りクラスも多いようです。オルタナティブ教育で有名なイエナ・プラン、シュタイナー教育、モンテッソーリ教育も、すべて異年齢クラスが基本です。

異年齢での関わりというと、お友だち同士の言葉のやりとりや、協同的なあそびが盛んになる3~5歳児の保育はイメージしやすいですが、0・1・2歳児でもたくさんの「育ち合い」の場面が見られます。

たとえば、年上の子があそび方を教えてあげたり、くつ下を履かせてあげるなどのお世話をしてくれたりもします。自分がママパパや保育者からしてもらったことを、もっと小さな子にもしてあげることで、自己効力感を得られ、そしてそれは自信や自己肯定感につながっていきます。

心の土台の中に、「思いやり」がしっかりと芽生えているのを見ていると、なんとも微笑ましいきもちになります。

年下の子は、自分よりも少し大きなお兄ちゃんお姉ちゃんの姿をよく見ていて、「自分もあのようにやってみたい!」と、見よう見まねでたくさんのことを学びます。

また、やがて進級すると、今度はその子が下の子に「やってあげる」番へと変わっていきます。

このように、小規模保育園での子どもたちは、まるで兄弟姉妹のように、一つのおおきな家族のような環境でのびのびと育っています。

また、その関わり合いにより、アットホームな雰囲気がただようことで、子どもたちの情緒の安定を支えることにもつながっていくのです。

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