薬剤師の転職-どこに行っても必要な人になる

今から20年前は、薬剤師であれば就職が困らない、やめてもすぐに転職先が見つかる時代でした。それが証拠に、派遣会社や転職支援、紹介会社も、すごい数増えてきました。

しかし、今薬剤師の就職業界は大変なことになりつつあります。薬剤師側よりも薬局側の数が多くなってきて、これからは薬剤師側が余ってくる状況になります。

今までは、就職に困ることはなかったかもしれませんが、これからはどんどん働く職場が少なくなり、あなたが自由に薬局を選べる権利も少なくなってきます。

そういう時にどうしたらいいのか?

あなたが選ばれる理由が必要になってきます。
ではあなたが選ばれるために必要なものとは何でしょうか?
ヒントを差し上げましょう。

次の質問を答えてみてください。

「知識よりも薬局に必要なものは何でしょうか?」

新人の薬剤師であれば、国家試験で勉強したとはいえ、学校の病院実習などで、実務を少し積んだだけです。新入社員であれば、知識経験はなくても問題ないですが、代わりに欲しいものがあります。

それが、
会社に入って何がやりたいのか?
どうなりたいのか?
ということです。

情熱だけでは足りません。情熱だけなら嘘でもつけます。勢いだけで入ることができるのであれば苦労はしません。

では、今は何が必要でしょうか?
それは「実績」です。

例えば、管理薬剤師経験があるなどの実績はわかりやすいです。

じゃあ、新卒の新入社員はどうなの?
えっ?学生時代に実績が必要?
働いたこともないのに?

もちろん、病院や、薬局でアルバイトをした経験があるのであれば、それを実績とすることもできますが、ここでいう実績は違います。

それは、相手に「未来価値を想像させる実績」です。

「未来価値を創造させる実績」というのは、あなたが薬局や病院での経験がなくても作ることができます。

もちろん社会人になって、薬局や病院で実績を作ることができるものですが、あなたが今までに残した、相手に価値を与えたもの、それを探してみてください。

学生ならアルバイトでもいいです。
サークル活動などでもいいです。

例えば、サークル活動で、リーダーだったという人はわかりやすいですよね。チームをまとめたりする能力ということはわかります。

ではリーダーでなければいけないのかというと、そういうことではありません。
補助的な能力もあります。

例えば、常に対戦相手を研究分析し、どうしたら我がチームが勝てるのかを研究し、それをチームに活用したら、チームの団結力が上がって、見事勝利することができた、という実績があったとします。

ここで、価値ある能力は分析力で、その結果はチームの力を上げることができたというものです。

これを薬局や病院の仕事に応用するのであれば、他のチームを研究分析し、自分のチームに応用することができます。

薬局におけるチームの団結力、同じ方向性にむかせる力で、患者さんのためになるチーム作りができます。

これならどうでしょうか?
他にはない力となりませんか?

こういう実績は、薬局や企業にとってプラスになる力です。

今、こういう実績が、薬局や企業にどのように利益をもたらせてくれるのか?その能力について問われるようになっています。

あなたが培ってきた実績を今すぐに見直してみましょう。

私にはそんな実績ありませんという人もいるかもしれませんが、どんな小さなものでも、相手が価値を感じることができれば、それは能力に感じます。

ただ注意して欲しいのは、あなたがどんなに自分でその能力に自信があったと思っていても、その能力が要らないと思われたら、価値がないということです。

自分の能力に気がついたら、その能力をどんどん磨いてください。その能力でオンリーワンのポジションを得られた時、もはやどこに行っても必要な薬剤師になり、転職が困らなくなります。