仮に、アパレル店舗の販売員がキャリアを積み重ねていくと、当然のことながら、月日は平等に過ぎ、自身の年齢も重ねる事になります。
今すぐではなくても、店舗にご来店されるお客様の年齢層よりも、いつしか自分が年上となり始め、少しずつ緩やかではあるものの、接客販売時のトークが噛み合わない場面や、価値観のズレが生まれやすくなります。
また、そのブランドの特性にもよりますが、自社商品を身につける事に対しても、自分自身の趣味嗜好の変化による違和感や、抵抗感が生じたりする未来があるかもしれません。
これはアパレルの特徴的な部分でもあり、特に顧客の属性が限定的なブランドで顕著になりやすいかも知れません。
もちろん、全世代に向けた総合的な品揃え型の店舗など、自身の年齢の影響が生まれにくい場合、もしくは、年齢を重ねれば重ねるほどに、むしろ知見の深さや説得力が深まり、より顧客に信頼感や安心感を与えられるという場合もあります。
しかしながら、そういったアパレルビジネスはごく限られており、基本的には、ハイエンドブランド、ラグジュアリーな高額商品などを扱う場合が多いです。
すべてのアパレルビジネス、および販売員に当てはまるものではありませんが、実際の顧客層が若年寄りになるほど「店頭接客販売のプロ」として現役で活躍出来る期間は短くなります。これは、プロのスポーツ選手、フィギュアスケート選手などと似ています。